
新成人と家族が選んだ“本当に大切な瞬間”の変化とは
成人式といえば、
「当日が一番大切」「一生に一度の本番」という認識が長く続いてきました。
しかし、現場ではここ数年、
「成人式当日は参加するだけ」
「一番大事なのは前撮りだった」
という声が、決して珍しくなくなっています。
振袖業界の実感としても、
前撮りを中心にスケジュールや予算、振袖選びを組み立てる家庭が明らかに増加しています。
そこで今回、#振袖gram 編集部では、
なぜ前撮りが“主役”と捉えられるようになったのかを明らかにする調査を実施しました。
調査主体:#振袖gram 編集部
調査対象:成人式を迎えた新成人および保護者
調査方法:前撮り後アンケート・来店時ヒアリング
有効回答数:683件
調査期間:2023年3月〜2024年12月
成人式全体を振り返って、
前撮り:72.6%
成人式当日:21.4%
どちらとも言えない:6.0%
と、約7割が前撮りを最も印象的な出来事として挙げました。
成人式当日は、
時間に追われる
人が多く落ち着かない
という声が多く、
「記憶よりも写真として残る前撮りの方が実感がある」
という回答が目立ちました。
それぞれの位置づけについて聞いたところ、
前撮りの意味(複数回答)
自分らしい姿を残すため:68.9%
家族との記念:61.2%
きちんと写真を残すため:57.8%
成人式当日の意味(複数回答)
同級生に会うため:74.5%
地域行事として参加:52.1%
雰囲気を楽しむため:38.6%
前撮りは「人生の記録」、
成人式当日は「イベント参加」と、
役割が明確に分かれていることが分かります。
満足度に影響した要素として多かったのは、
時間に余裕がある:79.3%
天候や光を選べる:63.7%
撮り直しができる:58.9%
成人式当日は、
着付け・移動・式典が分刻みで進む一方、
前撮りでは自分のペースで一日を使えることが評価されています。
家族との関わりについては、
前撮りに家族が同行した:66.4%
成人式当日に家族と過ごした:29.8%
前撮りでは、
親が写真を撮る
祖父母と一緒に撮影する
といったケースも多く、
家族行事としての重心が前撮りに移動していることが読み取れます。
前撮りが主役と感じた理由として、
写真の完成度が高かった:71.5%
何度も見返している:64.8%
周囲からの反応が大きかった:46.2%
写真が、
家に飾られる
データとして長く残る
ことで、
成人式当日より“時間を超えて価値が続く”体験になっています。
10年以上、成人式と前撮りの現場を見続けてきた立場から言えるのは、
これは「成人式の価値が下がった」のではありません。
価値の軸が、
一日のイベント
から
人生に残る体験
へと移動した結果、
前撮りが主役として認識されるようになったのです。
前撮りは、
振袖選び
ヘアメイク
家族との時間
すべてを含めた総合体験になっています。
今回の調査から、
約7割が前撮りを最も印象に残った体験と回答
前撮りは「自分と家族の記録」
成人式当日は「再会と行事」
という役割分担が明確になりました。
成人式の中心は、
「その日に何が起きたか」ではなく、
「何を残したか」へと変化しています。
Q. なぜ成人式当日より前撮りが大事だと感じる人が多いのですか?
A. 時間に余裕があり、写真として高い完成度で残せるため、思い出の実感が強くなるからです。
Q. 前撮りは本人だけのものですか?
A. 調査では約66%が家族同行で撮影しており、家族行事としての側面も強くなっています。
Q. 成人式当日の価値は下がっていますか?
A. 下がっているのではなく、役割が「行事・再会の場」へと整理されていると考えられます。